薬用植物詳細
ムラサキ(紫根・シコン)
薬用植物の情報
生薬名「シコン(紫根)」と呼ばれ、紫雲膏や化粧品の原料として使われています。「魔女たちの22時」で紹介され、一躍有名となりました。
基本情報
| 分類 | シソ目ムラサキ科ムラサキ属 |
|---|---|
| 学名 | Lithospermum erythrorhizon Sieb.et Zucc. |
| 和名 | ムラサキ |
| 生薬名 | シコン |
| 分布 | 沖縄を除く日本各地、中国 |
特徴
初夏から夏にかけて白い花を咲かせる多年草で、根は赤紫色。全草に長い租毛があり、葉は互生する。
RDD(各県の指定状況)
環境省カテゴリ: 絶滅危惧ⅠB類(EN)
栽培地
北海道、滋賀、山口、大分
栽培の難しさ
病害虫に弱い、発芽率が低い、連作に適さないなど栽培難易度が非常に高い植物です。
近縁種
セイヨウムラサキ
用途
漢方薬、化粧品、染料
成分
シコニン、アセチルシコニン、イソブチルシコニン、β,β-ジメチルアクリルシコニン、ロスマリン酸、リトスペルミン酸
薬理作用
抗炎症作用、肉芽促進作用、抗菌作用、抗腫瘍作用。 近年、リーシュマニア症の特効薬として注目されています。
歴史、ゆかりのある場所
| 岩手県 | 南部紫発祥の地です。 |
|---|---|
| 東京都武蔵野 | 江戸むらさき発祥の地で、武蔵野に自生するムラサキを使って染色をしていました。青みが強い色が特徴です。 |
| 滋賀県東近江市八日市 | 「茜さす紫野ゆき標野ゆき野守は見ずや君が袖ふる」(額田王)、「紫のにほへる妹を憎くあらば人妻故に吾恋ひめやも」(大海人皇子)の歌が読まれたのが蒲生野(現東近江市)です。 |
| 京都府 | 京紫発祥の地です。江戸むらさきよりも赤みがかっており、あでやかな色合いです。 |
| 福岡県筑紫野市 | 大和政権時代、紫草の管理は太宰府政庁が直接おこなっていました。 |
| 大分県竹田市 | 7~8世紀に大和政権や天皇家への献上品、租税としての栽培が盛んで「紫土地」と呼ばれていました。 |
配合されている薬
| 薬名 | 紫雲膏(潤肌膏) |
|---|---|
| 読み | しうんこう |
| 原料 | 豚油、蜜蝋、胡麻油、紫根、当帰 |
| 用途 | ひび、あかぎれ、しもやけ、魚の目、あせも、ただれ、外傷、火傷、かぶれ、痔 |
| 薬名 | 紫根牡蠣湯 |
|---|---|
| 読み | しこんぼれいとう |
| 原料 | 当帰、芍薬、川きゅう、紫根、大黄、忍冬、黄耆、牡蛎、升麻、甘草 |
| 用途 | 消耗性疾患の治療補助 |
染料
日本三大色素の1つです。
冠位十二階の最高位(大徳・小徳)や勅許が必要だった紫袈裟などの高貴な色の染料として用いられてきました。
南部紫、江戸むらさき、京紫、鹿角紫など古来から様々な地域で優れた染色法が生み出されています。





